雨降って地固まるということわざに注釈を加える
Posted by admin on 2016年12月18日雨降って地固まるという言葉があります、争い事の後は安定感が高まるという意味のことわざです。先日、争い事とまではいきませんがちょっとしたトラブルに見舞われた際に知人からこの言葉をもらい励まされました。その時は気持ちが楽になったのですが、こうして落ち着いて思い出してみると雨が降っただけでは地は固まらないな、なんて意地悪な事を考えてみたり。地面に降り注いだ雨を吸収し、それにより地盤を固めるためには泥濘に耐え何日も太陽を浴び続けなければなりません。照り付ける日光を受け夜の暗闇に凍え、多くの者に踏みつけられる日々を耐えて、そうしてやっと雨が肥しになって地が固まるものです。争い事やトラブルが起きたならば、適正な後処理や心の整理が必要で、雨水を放置したままではただの泥濘になってしまいアメンボウの住処となるだけです。
私にとってその処理は読書によって施されます。落ち着いた頃にあえてトラブルの前や最中に読んでいたものを読み返す様な形で読書します。すると気持ちが楽になり、何故あぁしてしまったのか自分にしか分からない反省点の様なものが見つかる気がします。雨降って地固まる、その後のメンテナンスを怠らなければという注釈があってもいいけれど、その渦中で必死に踏ん張る人にとっては注釈なんてなくても十分に沁みわたる名言であります。