一風変わった小説を読んでみる
Posted by admin on 2014年11月27日この世には奇妙な本というのが存在します。まずは、三大奇書である『黒死館殺人事件』『ドグラ・マグラ』『虚無への供物』ドグラ・マグラは有名ですから、読んだ事がある人も多いのではないでしょうか?最近ですと、翻訳本ではバリー・ユアグローやニコルソン・ベイカー作の本は「変だなァ」と思いました。日本人作家でも翻訳家の岸本佐知子さんのエッセイはとても奇妙でした。この小説独特の奇妙な世界観というのは、文章でしか味わえない感覚だと思います。映像にすると、この奇妙感が少し薄れてしまうように思えるのです。思い返せば、記憶に強く残る小説というのは後味があまりよくないものが多い気がします。大団円で終わった物語は面白いですし、後味も良く、満足できるものなのですが、そこで物語が上手く終わってしまっているために、思い返しても印象が薄いのです。それに対して、なんだか割り切れない気持ちで終わった小説というのは、あとあと、「あれはもしかして、こういうことか」といった想像が楽しめるのです。後にひく小説というのもまた味がありいいものです。明るく楽しい物語もいいですが、たまにはちょっとダークなものや奇妙な小説に触れてみてはいかがでしょうか?