長い家の殺人
Posted by admin on 2023年8月19日ミステリー作家、歌野晶午さんのデビュー作「長い家の殺人」を読みました。
歌野晶午さんといえば、叙述トリックで有名な「葉桜の季節に君を想うということ」で有名ですね。「葉桜」は思わずやられた!ってなりましたね。
ところどころ、ちゃんとヒントはあったんですが…最後までまったく気づかず。
「葉桜の季節に君を想うということ」という詩的で美しいタイトルなのに、冒頭がいきなり男性が出会い系で知り合った女性と行為をしてるところから始まるのも衝撃でした(笑)
叙述トリック関係なくストーリーとしてもとてもおもしろく、歌野晶午さんの作品の中では一番好きです。
あとは「密室殺人ゲーム王手飛車取り」や「絶望ノート」なんかも好きですね。読みやすく、ストーリーもあっと言わせるものが多く好きなミステリー作家の一人です。
そんな歌野晶午さんのデビュー作をまだ読んでいなかったなと思い、先日「長い家の殺人」を読みました。今の歌野晶午さんから考えるとトリックはとても簡単なもので、読んでて気づく方も多いかと思います。
じゃあつまらないのかと言われたらそんなことはまったくなく、キャラクターやストーリー、ミスリードもしっかりと入っておりとても楽しく読むことができました。
本編もとてもよかったですが、最後に載ってるミステリー作家島田荘司さんの歌野晶午さんとの出会いなどを綴ったものがとても興味深かったです。
歌野さんのデビューの経緯…やはりただものではなかった……!というわけで、最後までふくめておすすめの一冊です。