迷走神経反射の不思議
Posted by admin on 2018年3月13日血をみると眩暈がしたり、トイレにいくと酷い腹痛の記憶を思い出して気分が悪くなる症状を迷走神経反射と言います。迷走神経はほぼ全身の臓器に張り廻っており、そのため、身体の一部に危険が迫ると反射的にそれから身を守ろうと中枢を通して他部に反射を起こす性質を持っているのです。過去に血に対してのトラウマや腹痛で大変苦しんだ記憶などがあると、意識外で神経がそれらを憶えてしまい、予期せぬ形で保護反射に見舞われるのです。このシステムが敏感に作動する人(この症状の出方には個人差があり、血に恐怖を抱いていても卒倒しない人もいたりと人それぞれ)からすれば勘弁してくれと言わんばかりでしょうが、人間の体って不思議でおもしろいなと改めて思いました。この現象と似た例で、漫画などで車やバイクの座席に座ると人が変わるなんて設定ありますよね。私も図書館の決まった席や、この場所でこの時間帯にとなんとなく決めたシチュエーションで本を読むと驚ほど頭が冴え渡ってサクサク本を読み進める事ができたりします。逆に言えば、なんとなくここは集中できないと一度でも思えば、その場所では集中を要する作業には使用しなくなったりもします。無意識下で刻まれる記憶と、それにまつわる神経や感覚のイタズラはコントロールできないため、扱いに慣れるまでは大変ではありますが。これもまた生きている証、そういう仕組みがあると知っているだけでも少しは安心できます。