出陣するにはまだ早かった
Posted by admin on 2015年2月25日先日、海に行きました。波は穏やかで晴れ渡った空との稜線が光輝きとても美しかったです。季節外れだったので海水浴を楽しむ人はいなかったけど静かな海岸もなかなか良いものでした。シーズンでは無いのに海岸沿いにあるお店は営業をしていて、いろいろと物色をしていると、隅の方にホラ貝がちょこんと置いてありました。手に取って眺めていると、どうしても欲しくなり、なんの使い道も無いのはわかっているのですが、歴史好きの私です。開戦の前に「ぶおおお~」という、アレ。どうしてもやってみたくなり、思わず購入してしまいました。
どんな音が出るのか期待しながら家に帰りました。逸る気持ちを抑えて吹いてみると、空気の抜けるような間の抜けた音が。何度かチャレンジしても全く思うような音は出ず、これは練習が必要だなと苦笑しました。
戦の時にホラ貝を鳴らす人のテクニックたるや、到底私には及ばない事を知り、古の武士に憧憬の気持ちが湧きおこります。とても私には肺活量が足りないのです。ふと、気付いたのですが学生時代、私はリコーダーが苦手でした。
そういえば小泉八雲は、煙草掃除を女中に頼む時にこれを用い、音で呼ぶのを楽しみにしていたそうです。
彼の著作は「耳なし芳一」と「雪女」が有名ですが、その生涯も調べてみるとおもしろく、島根に旅行した際は旧宅と資料館にいそいそと立ち寄りました。海外から日本に魅力を感じて移住してきた彼。私は彼のように煙草も吸わないし女中もいないけど、毎日ぷうぷうと歌口に唇を当て、練習しています。