一年の始まりにして終わりの季節
Posted by admin on 2023年11月20日11月もいよいよ終わりですが、寒くなったり気温の高さがぶり返したりと、気候に振り回される日々が続きますね……
個人的に秋から冬にかけての季節は好きなのですが、さすがに体調を崩してしまいそうになります(笑)
さて、この秋と冬の合間の11月を私が好きな理由は、熱いより寒いが好きだったり、食欲の秋だったりと様々ありますが、11月の異名が好きという点もあります。
11月の異名として一番有名なのは「霜月」ですが、他にも多くの異名を持っているのです。いくつか挙げていこうと思います。
「神帰月(かみかえりづき・しんきづき)」「神来月(かみきづき)」……これは10月の「神無月」「神在月」に由来しているのだと思います。出雲から各神社に神様が帰っていく、戻って来る、という意味ですね。
「竜潜月(りゅうせんげつ)」……由来は分からないのですが、竜潜(龍潜)とは英雄や賢人が世に出ずに隠れていること、あるいは天子がいまだ位に就かないでいることを指すようです。もしかしたら旧暦の11月でそういったことがあったのかもしれませんね。
「建子月(けんしづき)」……旧暦の11月には必ず訪れるため、また、北斗七星の取っ手の部分が真下(北の方角)を指すため、干支の始めの子の月を当てはめました。旧暦の11月では最も太陽が遠のき、北半球へと戻っていく季節でもあったために、11月を子の月、正月としていたのです。今回のタイトルの始まりの月、というのはここからきてます。
「辜月」……辜とは、罪や咎、磔、という意味ですが、こちらも由来などは見つかりませんでした。ですが、なぜこのような意味を持つ言葉が月の異名になったのか、興味深いですよね。
11月はどうしても霜や食に注目された言葉が多くなりがちですが、それ以外の言葉をピックアップしてみました。意外と由来がわからない言葉もあり、気になりつつもわからないもどかしい思いをしましたが、これだから昔の言葉の由来を調べるのが好きだな、と改めて思いました。